この記事ではオニツカタイガーの、かかとが擦り減った時の解決方法をご紹介します。
未だ幅広い年代に愛されているレトロなスニーカーといえばオニツカタイガー。
シンプルなデザインが、服のコーディネートに合わせやすく、今は世界中で人気があります。
今回修理するのは25年前に購入されたヴィンテージ物。
作業は少し緊張しますが、昔に作られた靴はしっかり直る場合が多いので、丁寧に修理します。
何故か惹かれるヴィンテージスニーカーの魅力
上の写真の靴も25年前に発売されたスニーカーだとは説明されなければ、ぱっと見はわからないと思います。
オフホワイトのキャンパス地のシンプルなスニーカーですので、今の時代でもファッションに合わせやすく、履かれる頻度も多いのではないでしょうか。
昔の、今ほど洗練されていないデザインが逆にらしく感じられ、ファッションを楽しんでいる実感が感じられると思います。
例えば今ではスマートフォンで電話しますが、昔のダイヤル式の黒電話で話した時が、より身近な人と会話した実感があったりするような感じです。
どんどん便利になり、これまで不便だった事が簡単にすぐ出来るような世の中は確かに素晴らしいのでが、時々じっくりと日々の生活の実感を味わうのも悪いものではないように思います。
ヴィンテージの時計やジーンズ、スニーカー等、自分が良いなと思った物を大切に使い続ける事は日々の生活を良い物にしてくれるのではないでしょうか。
オニツカタイガーかかと修理前
オニツカタイガーのネームの手前まで擦り減っています。
この状態ですとネームを残して修理する事が可能です。
せっかくのヴィンテージシューズですので、ネームを残す事で雰囲気を崩さないように修理します。
ネームのフォントデザインが本当に素晴らしいです。
靴底の裏面から擦り減った部分を点検すると、アウトソールの部分が擦り減り、中底が見えてきています。
靴底の薄いクラシックなスニーカーは、アウトソールが薄い作りですので、擦り減ってくると穴が空いてしまいます。
靴底が薄い事はデメリットのように感じますが、この薄い靴底がスポーツをする時に路面や床を足裏でしっかり捉える感じを得られるメリットがあります。そして余分なパーツを使わない事でとにかく軽い。
履いた時のイメージは足袋に近いのではないでしょうか。
ではこの擦り減って穴が空いてしまった部分はどのように修理出来るのでしょうか?
様々な修理方法がありますが、シンプルに擦り減った部分に、斜めに剝いて加工したラバーを貼って修理します。
オニツカタイガーかかと修理後
靴底の側面の色に合わせてアイボリーの素材を使って修理しました。
数回履いて頂く事で修理した部分がくすんできて徐々に馴染んできます。
靴底の穴の空いていた部分もしっかり塞がりました。
これで靴底から靴の中に埃や雨が侵入してくる心配がなくなりました。
修理にセレクトした素材は擦り減りに強いラバーの素材ですので、耐久性があり滑りにくい仕様です。
当店ではアスファルトの路面でも磨り減り難い素材を厳選して修理に使用しております。
スニーカーの靴底が磨り減って、穴が空いたりしてしまうと、もう寿命かな?新しい靴買わないといけないかな?と思いがちですが、靴底を修理する事でまた履けるようになりますよ。
オニツカタイガーかかと修理時間・料金
修理時間 40分から
修理料金 婦人靴¥1980(税込)から 紳士靴 ¥2750(税込)から
※修理時間は店頭の混雑状況により変わります。
※修理金額は使用する材料、靴の状態により変わります。[/aside]
当ブログ掲載の修理はウィンリペア全店で承っておりますので、お近くの店舗までお気軽にお問い合わせ下さいませ。
オニツカタイガーかかと修理まとめ
車やジーンズもそうですが、ヴィンテージものはいつの時代でも普遍的ななんとも言えない良さがあります。
やはり当時の作り手が真剣にユーザーの為を思って作り上げた製品は何十年たっても心を打つものがあります。
必然とヴィンテージものを使うユーザーも製品を丁寧に扱うようになり、心が豊かになります。
大切なヴィンテージスニーカーを直すお仕事を頂ける我々もまた緊張しますが、心がほっこりする時でもあります。
新しい物も良いのですが、古き良き製品を大切に使い続ける心はこれからもずっと残って欲しいと思います。
そして、素晴らしいデザインを生み出すデザイナーと、そのデザインを製品にする作り手の方々には、これからも良い製品を生み続けて欲しいと思います。
かかと修理、靴底修理、中敷交換など様々な修理をお取り扱いしております。