学生靴のほつれは修理出来るのか
革靴を最初に履き始めるのは高校生くらいからでしょうか。
初めて革靴を履いた時は少し大人になった感じがしたのを思い出します。
高校生で革靴デビューをした私は、外側のくるぶしが通常の人より低い位置にあるために、ひどい靴擦れに悩まされたのが革靴の第一印象でした。
その頃はかかとの下にパットを敷く事で楽に革靴が履けるようになる事など知らなかったので、血をにじませながら靴を慣らしていました。
新学期シーズンですが、初めて革靴を履いて靴擦れに悩んでいる方いらっしゃいましたら、迷わず靴の修理屋さんに相談して下さいね。
痛く、大変な思いをしなくて済みます。
革靴といえば履きやすくなった頃にどこかが壊れてしまう事があります。
壊れてしまったら買い換えなくてはいけないのでしょうか?
新品の靴、新しい靴は良いのだけれど・・・またあの靴擦れと格闘しなくてはいけないのか?
不安になる方もいると思います。
革靴、特に学生の時に履くローファーの靴は、修理して履き続ける事が出来るようにシンプルな作りになっており、自分の足に馴染んだ履きやすい靴を履き続ける事が出来るのですよ。
今回ご紹介する履き口のほつれは、毎日のように履かれる学生靴ではよくあるケースでして、修理してしっかり直す事が出来ます。
それでは履き口のほつれ修理をご紹介いたします。
学生靴ほつれ修理前
ローファーの靴は脱ぎ履きがしやすく、さっと履けるのが魅力。
ローファーはサドルと呼ばれる革のパーツで、足の甲の部分をフィットさせます。
下の写真の赤丸で囲んである部分になります。
歩く時に常に力のかかる部分になりますので、ローファーのアッパー修理で依頼が多いのもこの部分になります。
学生靴は耐久性が求められる靴ですので、サドルの取り付け方もエレガントなミシン縫いではなく、ビーフロールと呼ばれる太めの糸で縫い止める方法が採用されています。
なぜビーフロールと呼ばれているのでしょうか?
それは見た目がビーフロールのようだからだそうです。
ビーフロールで取り付けられたサドルは、ミシン糸の何倍も太い糸でしっかりと縫い止められておりますので耐久性は抜群です。
それでも毎日のように履かれている内に、縫い止めた糸が緩んできてサドル部分が下の写真のように外れてくる事があります。
ですがこのビーフロールで取り付けられたサドルは、革が破れたりする事があまりなく、もう一度縫い直しをする事で元通りになります。
ローファーの靴を履き続ける上で一番負荷のかかるサドル部分を壊れにくくし、壊れたとしてもシンプルな工程で修理出来るビーフロールというサドルの留め方は耐久性を求められる学生靴にとってメリットしかありません。
学生靴ほつれ修理後
サドルを縫い止めていた糸と同じ太さの糸を用意して、太い針で元々空いていた穴を利用して縫っていきます。
元の穴を利用して縫う事で、履き心地を左右するサドルのポジションを、これまでと同じ位置にキープ出来ます。
修理した後も、壊れてしまう前の履き心地を維持する事が出来ますので、履きやすい状態で履いて頂けるようになります。
修理に使用する糸は、擦れに強い蝋引きと言われる蝋を糸に染みこませた耐久性のある糸。
糸に蝋が染みこませてある事で、雨の日などの使用環境で履かれても糸の耐久性がキープされます。
蝋引きの糸を使用するもう一つのメリットは、縫った後に結び目を作って縫いとめた部分がほどけにくい事。
縫った部分が緩んでこない事はとても大事な事ですので、使用する糸はこだわって蝋引きを使用しております。
サドルを縫いとめた後は、こすれて色の抜けてしまった部分を靴クリームで着色し、コバの部分はインクで着色して新品の時のような艶を出します。
革に靴クリームを塗る事で得られるメリットは、革の柔軟性を維持し革が割れてきたりするトラブルを防ぎ、こすれ等に対し革が傷んでしまうのを予防出来る事です。
例えば冬場にカサカサの手にハンドクリームも塗らずに過ごした場合、ちょっとした刺激で皮膚が割れてきたり、どこかにこすってしまっただけで荒れてきたりしますが、革靴もクリーム無しのまま履き続けると人の肌と同じように荒れてきてしまいます。
そうならないように修理した後は、クリームを十分染みこませ保革します。
人の肌は保湿するといいますが、革の場合は保革(ほかく)するといいます。
保革された靴(お手入れされた靴)は靴本来の機能が維持されるだけではなく、一番大きいメリットは自分に自信が持ててセルフイメージが上がる事です。
学生靴のお手入れも当店で出来ますので、新学期を迎えるこの時期にお手入れしてみませんか。
修理実施店舗
店名 ウィンリペア大井
住所 埼玉県ふじみ野市ふじみ野1−2−1 イオン大井店2階
電話番号 0492695331
営業時間 10時から20時
休憩時間 13時から14時
当ブログ掲載の修理はウィンリペア全店で承っておりますので、お近くの店舗までお気軽にお問い合わせ下さいませ。
学生靴ほつれ修理時間・料金
修理期間 1日から
修理料金 ほつれ手縫い修理 1箇所¥1500(税抜き)から
※修理時間は店頭の混雑状況により変わります。
※修理金額は使用する材料、靴の状態により変わります。
学生靴ほつれ修理まとめ
毎日のように履かれる学生靴は丈夫に壊れにくいように作られております。
それでも負担のかかりやすい箇所の一つである、サドル部分を縫い止めてある所がほつれてくる場合があります。
サドル部分がほつれてくると、靴が足にフィットしなくなり、快適に履けなくなってしまいます。
糸がほつれただけでしたら、新しい糸で縫い直しをする事でしっかり修理する事が出来ます。
修理にかかる日数も1日程度あれば出来上がりますので、履き口のほつれでお困りの時はお任せ下さい。
かかと修理、靴底修理、中敷交換など様々な修理をお取り扱いしております。