この記事ではパンタネッティの靴を履き始める前にしておくと良い靴底の裏張り修理をご紹介します。
パンタネッティの靴底に裏張りする3つのメリット
パンタネッティの革底の靴は履き始める前に靴底を裏張りするのがおすすめ。
その理由は滑りやすい革底が滑りにくくなる、靴底が磨り減りにくくなる、革底の靴を濡れた路面でも安心して履ける、といった3つのメリットがあるためです。
革底が滑りにくくなる理由
ハイブランドの靴は革底である事が多く、とても綺麗に仕上がっています。革の特性であるしなやかな柔軟性はとても良い履き心地であり、履き込む程に足に馴染んできて歩きやすくなってくる特性があります。
メリットが沢山ある革底の靴ですが、履き始めの時の革底にまだ固さが残っている時は滑りやすいデメリットもあります。革底の靴を初めて履いた方は、革底が思いのほか滑って履きにくい事に困ってしまい、せっかくの靴をだんだん履かなくなる事もあるようです。
ですが、滑りやすい革底にあるシンプルな加工を施す事で靴底を滑りにくくする方法があります。
それは靴底の地面に接する部分である前側半分に薄いラバーのシートを裏張りする事で、滑りやすかった革底を滑りにくくする方法です。
合成ゴムの靴底が滑りやすい路面でも滑らず安心して履けるように、革底の地面と接する部分に薄いラバーシートを貼る事で、革底のデメリットである滑りやすさを解消する事が出来ます。
革底が磨り減りにくくなる理由
革の靴底はしなやかな柔軟性があるメリットがあるのですが、どうしてもラバーの靴底と比較してすり減りやすい。
革底のメリットを生かしたまま、革底の耐久性を上げる方法がありまして、それが靴底をラバーシートで裏張りする方法です。
革と比較してラバーの素材は地面との摩擦に強く、すり減り難いので靴底の耐久性は格段にアップします。
革底の靴を濡れた路面でも安心して履けるようになる理由
革底の靴は濡れた路面や、雨の日に履かれるのがとても苦手です。その理由は革が水分を含んでしまうと革の繊維が柔らかくなり、とても削れやすくなってしまう為です。
水分を含んだ革の耐久性は乾いている時の半分以下になるともいわれ、摩擦に対してとても弱くなってしまいます。
革底を出来るだけ濡らさないようにする事は、靴を長持ちさせる為にとても重要なポイント。そこで靴底を濡らさないようにする為には、靴底をラバーシートで裏張りするのが最適です。
濡れた路面を歩く時にラバーシートが革底に水分が浸透するのを防ぎ、革底が濡れて耐久性が落ちてしまう事を予防します。
それでは革底をラバーシートで裏張りするとどのような仕上がりになるのか見て行きましょう。
パンタネッティ靴底修理前
まだ履き始める前の靴底の状態です。
パンタネッティの靴はブラックラピド製法で作られており、アッパーと靴底が縫われている製法です。
靴底の外側に沿って縫いが施されているのがおわかり頂けると思います。
縫われている糸が切れてしまうとアッパーと靴底が剥がれてくる原因にもなりますので、靴底が磨り減ってきて縫い糸が切れてしまう前にラバーシートで裏張りするのは靴を永く愛用する為にしておいた方が良い事前メンテナンス方法です。
靴底にラバーシートを貼る事で滑りにくくなり、靴底を摩耗や水分から守り、ステッチの糸切れを予防するなど様々なメリットがあります。
パンタネッティ靴底修理後
パンタネッティの靴のデザインを崩さないように今回は限りなく薄い1mmのラバーシートで修理しました。
どれだけ薄いかというと
これだけズームしてやっとラバーシートが貼ってある事が分かる位の薄さ。
自然な風合い感を出して仕上げてあるパンタネッティの靴底にはデザインの邪魔にならないように、この位薄いラバーシートが最適です。
薄いラバーシートの為に革底の柔軟性の良さをそのままに、滑りにくく、すり減り難い靴底に仕上げる事が出来るおすすめの商品です。
靴底を滑りにくくし、靴底の耐久性を上げるベーシックな機能はこれまでのラバーシートと同じでありながら1mmという薄さのおかげで靴底の曲面に沿うように貼る事が出来るのでより自然に仕上げる事が可能になりました。本当にとても良い商品ですよ。
パンタネッティ靴底修理時間・料金
修理内容 | 靴底補強 |
修理時間 | 1時間から |
修理料金 | ¥2980(税込)から |
※修理時間は店頭の混雑状況により変わります。
※修理金額は使用する材料、靴の状態により変わります。
修理実施店舗
店名 | ウィンリペア神田 |
住所 | 東京都千代田区鍛冶町2−11−22 |
電話番号 | 0352965377 |
営業時間 | 10時から19時 |
土、日、祝日はお休みを頂いております。
当ブログ掲載の修理はウィンリペア全店で承っておりますので、お近くの店舗までお気軽にお問い合わせ下さいませ。
パンタネッティ靴底修理まとめ
35年にわたり1足1足丁寧に作られているパンタネッティの靴はかなり手間暇かけて作られており、仕上がった靴にストーンウォッシュを施し、そこから丹念に磨き込む仕上げ方法を採用しているそうです。そのため出来上がった靴は深みのある色合いでムラ感がありながら透明感のある気品ある仕上がりになっています。
靴底も革底でブラックラピド製法でアッパーと縫われているしっかりした作りになっております。
永く愛用される事を前提に丁寧に作られた靴ですので、靴底をラバーシートで補強してから履き始めるのがおすすめです。
かかと修理、靴底修理、中敷交換など様々な修理をお取り扱いしております。