数少ない、人々を魅了する製品の中の一つにしても良いのではと思う靴が、今回ご紹介するTANINO CRISCI(タニノクリスチー)ではないでしょうか。
自分のライフスタイルの中に揃えたい製品の中に、時計ではGRAND SEIKO、ビジネスシューズではTANINO CRISCIがありました。
派手さはありませんが、その製品のクオリティはもちろん、作り手の哲学に共感を覚え、2011年に製品をこの世に送り出さなくなってからも、尊敬してやまない靴がTANINO CRISCI。
革の質、ヒールカップのラインの美しさ、美しいステッチ、コバの綺麗な目付、どれをとっても群を抜いたクオリティの靴です。
まだ若輩ものだった筆者が初めてTANINO CRISCIの靴修理を受けた時は、「俺がまだ手を入れてはいけない靴だ」と感じ、先輩に修理をお願いしたほど別格の靴でした。
オーダー靴の中にはTANINO CRISCIを凌ぐ品質の靴があるかと思いますが、レディ・メイド(既製品)でここまでの品質の靴を世に送り出すところは、これから先出てこないように思います。
これまでお客様のTANINO CRISCIを何足か直させて頂きましたが、共通しているのが何十年と履き続けられてきた靴でもアッパーの張り具合が素晴らしく、靴が綺麗なフォルムのまま維持されている事でした。
何年も履き続けられてきた靴は少なからず形がダレてくるのですが、TANINO CRISCIは張りのある形を維持しているのです。
しかもその張りのある形を、他の靴とは比べものにならない程のしなやかなレザーで実現しているのが凄い。
革の特性を理解し、それを生かす術がなければ出来ない匠の技です。
日本の誇る宮大工さんが木の特性を熟知して、適切な加工を施し、堅牢な建造物を作るように。
そのような靴が今では作られていないのは残念ではありますが、TANINO CRISCIの靴作りの姿勢から様々な事を学べる機会を得られたのは、感謝しかありません。
TANINO CRISCIの素晴らしさをお伝えしたくて少し熱くなってしまいましたが、TANINO CRISCIのパンプスかかと修理の事例をご紹介いたします。
【TANINO CRISCI】パンプスかかと修理前
ヒールの一番下に取り付けてあるゴムが劣化して外れてしまった状態です。
ゴムが劣化するほどですので、靴を購入されてからかなり年数が経っているはずですが、アッパーの艶と張りが美しいままなのが写真から伝わってくると思います。
ヒールの一番下に取り付けられてるゴムの部分は、ある程度年数が経ちますと硬くなってきて割れてくる事があります。
外出先でゴムが割れてくると、とても歩きにくい。
そうならない為に何か良い方法はないものでしょうか?
ではご家庭で簡単にチェック出来る方法をお伝えします。
- 靴を購入してから数年経っている
- しばらく履いていなかった
- かかとのゴムの部分の表面が白っぽく色が変わっている
特にしばらく履いていなかった靴は注意したほうが良いですね。
冠婚葬祭用の靴は普段履きませんので、靴底が劣化もしくは剥がれている場合がありますので注意が必要です。
【TANINO CRISCI】パンプスかかと修理後
劣化していたカカトのゴムを交換しました。
ゴムの色は靴の雰囲気に合わせてベージュ色をセレクト。
明るく、上品な感じに仕上がっております。
靴は様々なパーツを組み合わせて作られておりますので、今回のようにカカトのゴムだけが劣化したような状態でもそのパーツを交換する事で履けるようになります。
[fbvoicel icon=”https://www.blog-winrepair.com/wp-content/uploads/2019/05/woman-troubled-with-shoes.png” name=”お客様”]これまでは靴の一部分が壊れてしまったらもう寿命だと思って諦めていたわ。[/fbvoicel]
[fbvoicer icon=”https://www.blog-winrepair.com/wp-content/uploads/2019/05/the-staff-who-solves-the-trouble.png” name=”スタッフ”] 壊れてしまった部分を交換もしくは補強する事で履けるようになります。特に革靴は修理すれば履けるようになるケースが多いので、諦めてしまう前にご相談ください。[/fbvoicer]
[fbvoicel icon=”https://www.blog-winrepair.com/wp-content/uploads/2019/05/woman-troubled-with-shoes.png” name=”お客様”]それじゃ今度主人からプレゼントされて、捨てられずにいた靴をみてもらおうかしら。[/fbvoicel]
【TANINO CRISCI】パンプスかかと修理まとめ
靴の一部分が壊れてしまうと、どうしたら良いのか悩んでしまいますね。
でも安心して下さい、靴は壊れてしまった部分を修理する事で履き続ける事ができるようになります。
負担のかかりやすい部分や、ウレタンゴムが使われている部分が特に壊れやすい傾向にありますが、修理出来る場合もありますので、諦めずにご相談ください。
素晴らしい品質と細部まで考えられて作られたTANINO CRISCIの靴は修理しながら大切に履き続けて頂きたいと思います。
[aside type=”yellow”]TANINO CRISCIかかと修理時間・料金
修理時間 20分から
修理料金 ¥1250(税抜き)から
※修理時間は店頭の混雑状況により変わります。
※修理料金は使用する材料、靴の状態により変わります。[/aside]
[aside type=”orange”]修理実施店舗
店名 ウィンリペア多摩センター
住所 東京都多摩市落合1-44丘の上プラザ3階
電話番号 042ー339ー5045
営業時間 10時から20時
休憩時間 14時から15時[/aside]
当ブログ掲載の修理はウィンリペア全店で承っておりますので、お近くの店舗までお気軽にお問い合わせ下さいませ。
かかと修理、靴底修理、中敷交換など様々な修理をお取り扱いしております。