靴の革底が剥がれてきた場合の修理方法
足なじみが良く履けば履くほど履きやすくなる革底の靴ですが、ある日突然靴底が剥がれてくる事があります。
靴底が剥がれてくる原因は
- 靴底を縫い止めてある糸が切れてしまった
- 接着力が弱くなって剥がれた
- 靴底が擦れて薄くなり剥がれてきた
など様々です。
特に多いのが靴底を縫っている糸が切れて靴底が剥がれてくるケースです。
下の写真のような状態になりやすいです。
グッドイヤーウェルテッド製法やマッケイ製法で作られている靴は靴底を縫っている糸が切れると靴底が剥がれてくる事があります。
靴底を縫っている糸が切れる頃は靴底も大分磨り減っている頃ですので、そろそろ修理しなければいけない時です。
靴底が駄目になる頃は、甲革(アッパー)もユーザー様の足に馴染んでいる頃でとても履きやすくなっている頃と思います。
靴底を貼り替える事で履きやすい靴をこれからも履き続ける事が出来るようになりますよ。
新しい靴のように履きならす必要がないのは嬉しいメリットの一つです。
それでは剥がれてきた革底がどのように修理されるのか見て行きましょう。
革底・かかと修理前
靴底を縫っている糸がところどころ切れています。
糸が切れている部分は靴底が丁度半分ほど磨り減った状態です。
かなり薄くなっている状態です。
歩いていて地面の感触が直に伝わってくるような感じがすると思います。
かかとの部分も磨り減って斜めになっていますね。
この位のかかとの磨り減り具合ですと、雨の日など滑りやすくて足元が少し不安だったと思います。
修理する事で雨の日もかかとが滑りにくくなり履きやすくなります。
革底貼り替え後
磨り減った革底を前側半分だけ取り除き新しい革に貼り替えました。
貼り替えた革底の表面をサンドペーパーで整えて、元の靴底の色と同じように着色する為の下処理をします。
革底を貼り替えた後は新品の時と同じように靴底を縫って剥がれないようにしてあります。
革底を専用のインクで染めて自然な感じに仕上げます。
綺麗になっていると靴の見栄えが格段に良くなるコバの部分もドイツ製のワックスを丁寧に塗り込んで光沢をだします。
ワックスを丁寧に塗り込む事でコバの着色が長持ちします。
靴磨きしてアッパーが綺麗になっても、コバの部分の色が褪せてくると見た目が美しくならないのでこの行程は丁寧に作業します。
新品の時に靴が美しいのは、このコバの部分が綺麗に磨かれている状態だからです。
靴磨きをしても綺麗な感じがしない時には、コバの部分をチェックしてみて下さい。
もし色が抜けていたら靴クリームでも十分ですので磨いて頂くととても綺麗に仕上がりますよ。
革底・かかと修理後
靴底に新品の時のような厚さが戻りましたので安心してお履き頂けます。
かかとは雨に日でも滑りにくいラバーの素材で交換しました。
当ブログ掲載の修理はウィンリペア全店で承っておりますので、お近くの店舗までお気軽にお問い合わせ下さいませ。
修理実施店舗
店名 ウィンリペア曳舟
住所 東京都墨田区京島1-2-1 イトーヨーカドー曳舟店1階
電話 03-3611-0360
営業時間 10時から22時
革底剥がれ修理・かかと修理まとめ
革底がパックリと剥がれてしまう事があります。
剥がれる時は突然ですので、びっくりしてしまいます。
靴の寿命かな?買い換えないといけないかな?と考えてしまいますが、修理してしっかり直せる事もあります。
革底が剥がれてしまった時は一度スタッフまでご相談下さいませ。
修理内容 レザーハーフソール・かかと修理
修理期間 2週間から
修理料金 ¥8500(税抜)から
※修理時間は店頭の混雑状況により変わります。
※修理金額は使用する材料、靴の状態により変わります。
かかと修理、靴底修理、中敷交換など様々な修理をお取り扱いしております。